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【神人不二】とは私の祖父の書き残した言葉。神と人とは二つに別けられるものではなく常に共に在る、ということでしょうか。好きな言葉です。いろいろな事を綴っていけたらと思っています。   敏

by awatajinja

先代宮司が帰幽しました

11月19日の朝、先代宮司である父が帰幽いたしました。帰幽とは神の御許に帰ること。遺された者にとっては悲しいことですが、本人にとっては新たな旅立ちかもしれません。兎にも角にも突然のことでしたので、いまだ実感が湧かないという所です。

そうした中で通夜告別式を終えて、会葬の方々へご挨拶をさせて頂きましたが、想いが込み上げて言葉に詰まり、言いたかったことが半分も言えなかった様に思い、考えていたことを忘れてしまう前に書き出しておこうと思います。

「本日は公私ともにお忙しい中、父の葬儀にお参り頂き、最後までお見送り下さいまして誠に有り難う御座います。父の跡を振り返って見ますれば、大学を卒業後この粟田神社に奉職し、兄大和の跡を継いで昭和36年に宮司に就任しましてより凡そ半世紀に亘って、神社を守って参りました。その間、台風による拝殿のお屋根替えや二度の火事など、氏子の皆様には申し訳ないことも御座いましたが、その都度氏子崇敬者の皆様のお力添えに依りまして、再建復興を果たすことが出来ました。また、一度途絶えた粟田祭を徐々にではありますが再興し、今日の盛大な祭の基礎を築いてくれました。宮司として最後の仕事は拝殿の檜皮葺のお屋根替えであり、それを成し遂げて宮司を退任いたしました。本当に神主として悔いのない人生であったと思います。それを支えて下さった氏子崇敬者の皆様と神社本教を始めとする各神社の先生方に改めて感謝いたします。
今後は母を始め遺された家族に変わらぬご交誼を賜りますようお願い申し上げますと共に、家族一同力を合わせて神社を盛り立てて参る所存ですので、これからも宜しくお願い申し上げます。
本日は誠に有り難う御座いました。」
by awatajinja | 2013-11-23 23:52 | ひとりごと